献血でHIV感染が分かるか?新たな情報を検証します!


献血をして、もしもHIVに感染していることが分かったら、血液センターでは献血をした本人にHIV陽性を伝えるのか?それとも伝えないのか?

ネット上でも常にイエス・ノー両方が入り乱れるこの疑問、ここにきて新たな情報を入手しました!

◇公式には、「献血ではHIV陽性は教えない」

もちろん、血液センターの献血案内では、

「HIV検査の結果は通知しません」

となっています。

血液センターがHIVの血液感染を防ぐために検査結果を教えないとしていることは理解できます。もしも教えると分かれば、多くのHIV感染に不安を持つ人が献血に押し寄せるかも知れません。

そうした人たちは普通に献血を受けている人に比べればHIVに感染している可能性が高いと考えられるので、当然ですがHIV陽性の血液が集まる可能性も高くなります。

それはHIVの血液感染が発生する可能性も高くしてしまいます。

2010年に、献血前の問診票で、

「HIV検査の目的で献血に来た」

と答えて、献血を断られた人が337件あったそうです。このように、事実として献血をHIV検査代わりに使おうと考える人がいるのです。

ではなぜ、保健所に行かずにわざわざ献血に来るのでしょうか?私が思うに、理由は3つです。

①検査の精度が高い
保健所や病院でのHIV検査は一般的にはHIV抗体検査であり、この検査はHIV感染後3ヶ月経過しないと正確な検査が出来ません。

ところが、献血で集めた血液の検査にはNAT検査が行われており、HIV感染後11日経過すれば検査可能とされています。

従って、ごく最近にHIV感染の不安を持った人が、3ヶ月も待ち切れずに感染しているのかどうか知りたくて献血をHIV検査代わりに使おうと考えるのです。これが最大の理由だと思います。

②利便性が高い
献血は日曜日や祭日でもやっています。仕事や学校を休んで保健所や病院に行けない人が利用しやすい面があると思われます。

③世間体を気にしなくて済む
保健所は匿名検査とは言え、無人検査ではありません。対面検査でヒアリングもあるし、保健所には他の用事で来ている人もいます。

そうした人の目、世間体を気にして保健所に行きたくない人が献血をHIV検査代わりに使おうと考えるのです。私の友人にもこの手の人がいました。(50代の主婦でした)

しかし、実際に輸血によるHIV感染事故は発生しています。過去の輸血によるHIV感染は、1997年1例、1999年2例、2003年1例の合計4例があります。

幸いなことに2004年以降、輸血感染は発生していません。

現在のHIV検査はかなり精度が良くなってはいますが、それでもHIV感染後間もない血液ははじくことが出来ない可能性があります。

ゆえに献血をHIV検査代わりに使うことは非常に危険な行為となります。

◇「国立感染症研究所 感染症情報センター」からの情報では・・・

さて、ここからが新しい情報です。(当サイトにおいては、新しい、と言う意味です)

「国立感染症研究所 感染症情報センター」のホームページに、

「献血におけるHIV検査の現状と安全対策への取り組み」(2011年10月)

と言う記事がありました。

この中に、献血におけるHIV陽性者の扱いについて、次のような記述があります。

「現在、日本赤十字社では、HIV陽性献血者に対しHBV、HCVのような陽性者 への通知は行っていないが、感染拡大の防止、感染者の早期治療を促すために必要な措置を講じている。」

非常に慎重に、遠まわしな表現ですが、HIV検査の結果を本人に伝えていると解釈出来ます。

「HBV(B型肝炎ウイルス)、HCV(C型肝炎ウイルス)」と同じようには通知しないものの、「必要な処置を講じている」と書いてあります。

HIV陽性者への、「必要な処置」とは具体的にどんなものかは明記されていませんが、HBVやHCVとは異なる非公式的な方法でHIV陽性者本人に知らせているものと思われます。

本人へ知らせる理由が、「感染拡大の防止・早期治療の開始を促すため」と言うのも十分理解出来ます。

このように、国立感染症研究所のホームページでは、条件付きながら献血でHIV陽性が見つかれば本人への告知を行うと書かれています。

では、この情報をもって、「献血でHIVに感染したかどうか分かる」と思ってもいいのでしょうか。

国立感染症研究所は、権威ある公的医療組織ではありますが、献血の主管組織ではなく、あくまでも血液センターが結果を教えないとしている以上、献血がHIV検査の代わりになるとは言えません。

また、献血をHIV検査代わりに使う事の危険性が100%消えない限り、今後もずっと血液センターの見解が変わることはないでしょう。

◇当サイトの立場は・・・

当サイトは、『HIV感染は献血で分かるか?』と言う記事の中で、こう書きました。

「一部の血液センターではHIV陽性を伝えているが、献血はHIV検査の代わりにはならない。」

献血がHIV検査の代わりにならない理由として2つ上げました。

①HIV陽性を教えているのはあくまでも一部の血液センターで例外的な処置に過ぎない。

②仮に教えるケースがあっても保健所や病院からの告知と同等の処置・配慮は期待出来ない。

この2つです。

今回の国立感染症研究所のホームページの情報からすると、①の内容がもう少し突っ込んで「一部の血液センター」ではなく、「全ての血液センター」である可能性が高いことになります。

しかし、②については国立感染症研究所のホームページ上においても同様のことが書かれており、HIV検査と同じようにはいかないとしています。

①にしても、献血の主管組織である血液センターが認めている訳ではありません。ゆえに、当サイトでは、これまで通り、

「献血はHIV検査の代わりにはならない」

との立場を変えず、従来通りの主張を展開したいと思います。

◇結局のところ・・・

あなたが自分のHIV感染について不安があるなら、献血を使って調べようなどと考えず、すぐさま保健所か病院に行ってHIV検査をしてもらうことです。

確かに、感染の可能性から2ヶ月、3ヶ月経過していない場合、保健所のHIV抗体検査では正確な検査結果は出ません。

でも、100%の精度はなくても、ある程度の信頼を得る検査結果を得ることは出来ます。

厚生労働省がエイズ対策として運営しているサイト「HIV検査相談マップ」には次のように書いてあります。

「HIV抗体検査では、感染の可能性があった日から1ヶ月経過して「陰性」であれば、感染していない可能性がかなり高いと言えます。しかし、きちんと陰性を確認するためには、3ヶ月過ぎてからもう一度HIV検査を受けることをおすすめします。」

つまり、完全にウインドーピリオドを抜けていなくても、それなりの信頼性はある訳です。

あなたが献血をHIV検査代わりに使う理由が早く自分のHIV感染不安を晴らしたい、と言うことであれば、このように保健所に行ってもある程度その目的は達成できます。

だから、どうか献血をHIV検査代わりに使うと言う危険な行為は止めて下さい。

ちなみに、先ほどの「HIV検査相談マップ」では、

「献血でHIV陽性となっても、献血した本人への通知は行いません。」

と明記されています。こちらも厚生労働省管轄の公的サイトなので、それなりの重みのある公告だと思います。

もっとも厚生労働省も日本赤十字社と同様、仮にHIV感染を通知していたとしても、表だっては言えないと思いますが。

最後に1つだけ付け加えます。あなたが保健所に行かず、献血をHIV検査代わりに使う理由が、保健所では世間体が気になる、気不味くて絶対に嫌だと思っているなら、HIV検査キットを使って下さい。

HIV検査キットならあなたの自宅で誰もに会わずに、誰にも知られずにHIV検査が可能です。実は私も自宅でHIV検査キットを使いました。このサイトに体験記もありますからどうぞご覧下さい。

■保健所に行かなくても、あなたの自宅でHIV検査が出来ます。

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