HIV感染者は非HIV感染者よりがんの発症リスクが高いとされています。

それも、直接HIV感染とは関係ないがんの発症が多いのだそうです。

それは一体どういうことでしょうか。

今回の記事作成に当たっては、「HIV感染症とがん」を参考にさせて頂きました。

【今回のテーマと目次】

●テーマ:HIV感染症とがんの関係

1.HIV感染者のがん

2.HIV感染と免疫力低下

3.私たちが注意すべきこと

4.まとめ

1.HIV感染者のがん

まず、HIV感染者のがんについて私の調べたことからお伝えしましょう。

HIV感染者とがん、と言えば真っ先に思い浮かぶのはエイズ指標疾患です。

◆エイズ指標疾患における腫瘍

●カポジ肉腫

●原発性脳リンパ腫

●非ホジキンリンパ腫

●浸潤性子宮頸癌

23種あるエイズ指標疾患のうち、この4疾患が腫瘍として指定されています。

エイズ指標疾患の詳細についてはエイズ指標疾患とは?からどうぞ。

こうした腫瘍をまとめてADC(AIDS-defining cancer)と呼びます。

このADCは抗HIV医療であるARTの進歩によって減少しているそうです。

すなわち、HIVに感染してもエイズ発症前に治療を開始すればエイズを未然に防ぐことが出来ます。

それはつまりADCを含むエイズ指標疾患の発症を防ぐことを意味します。

一方、直接HIV感染が関与しないがんのことを、NADC(non-AIDS-defining cancer)と呼びます。

●ADC(AIDS-defining cancer)HIV感染関連のがん

●NADC(non-AIDS-defining cancer)HIV感染が関連しないがん

先ほども書いたようにADCは減少しているのですが、NADCは増加傾向にあります。

ARTの進歩によってHIV感染者の寿命が延びる中で、NADCを発症する患者が増えているのです。

具体的には、

●肛門がん

●皮膚がん

●大腸がん

●肝細胞がん

●肺がん

●ホジキンリンパ腫

などです。

こうしたNADCは増加の一途をたどっており、しかも予後が悪いのだそうです。

特に、男性同士の性的接触で感染した場合は肛門がんの発症リスクが高いそうです。

 

2.HIV感染と免疫力低下

そもそもHIVに感染するとがんの発症リスクが高くなるのは免疫力が低下するからです。

過去に、「HIV感染で免疫不全になる理由」という記事を載せました。

その時使った説明用の図がこれです。

人の免疫システム
図1.人の免疫システム

詳しくは先の記事をお読み頂くとして、HIVと言うウイルスは主にヘルパーT細胞に感染し、その中で増殖すると同時にT細胞を破壊していきます。

このヘルパーT細胞と言うのが実は免疫機能の中枢細胞であり、言わば司令塔の役割をしている細胞なのです。

この要の免疫細胞が破壊されていくことで、どんどん免疫力が低下していきます。

ところがHIV感染者においては、好中球が減少したり、B細胞が機能異常になったりすることがあります。

これらの細胞はT細胞のように直接HIVが感染する訳ではありません。しかし、免疫機能が弱っていくのです。

こうした免疫力の低下ががんの発症リスクを高め、予後を悪くしています。

 

3.私たちが注意すべきこと

今も説明してきたように、抗HIV治療の進歩によってADCは減少してきました。

その一方で、NADCは増加傾向にあります。

では、増えるNADCの対策はどうすればいいのか?

それは何と言ってもHIV感染症の早期治療なのです。

かつてはHIV感染症と分かっても、抗HIV治療開始のタイミングはCD4値など免疫力低下の指標を見ながら決めていました。

そしていったん抗HIV薬を飲み始めると生涯治療になるため、可能な限り治療開始の時期を待っていました。

厚生労働省がエイズ関連事業として発行している、「抗HIV治療ガイドライン」によると、以前はCD4値が350を切ったら治療開始を推奨していました。

しかし、2017年3月改定版を見ると、CD4値が500を切ったら治療開始すべしと推奨しています。

これは免疫力がまだ高い段階で抗HIV治療を開始した方が予後がいいことが分かってきたからです。

早期の治療開始によってNADCの発症リスクを大幅に減らすことが可能になると分かってきたのです。

ではどうやって抗HIV治療の早期開始を実現するか?

これは当然ですが、早い段階でHIV感染を見つけること、これに尽きます。

抗HIV治療は専門家にお任せするしかありませんが、早期のHIV検査は私やあなたが主体的に行動するしかありません。

あなたに何も自覚症状がなくても、HIV感染の不安を感じたり、感染機会に心あたりがあればHIV検査を受けましょう。

あなたが保険所や病院、あるいは自宅で郵送検査などを使って、HIV検査を受けるしか早期発見はありません。

ここが最も肝心な点です。私やあなたが注意すべき点です。

早期のHIV検査は救命的検査である、これを忘れないで下さい。

 

4.まとめ

●HIV感染の関連がん(ADC)は抗HIV治療の進歩によって減っている。

●しかし、HIV感染者においてはHIVが関連しないがん(NADC)が増加しており、予後も悪い。

●NADCの対策としては早期のHIV検査、早期の抗HIV治療が有効である。

●何も自覚症状がなくても、HIV感染の不安を感じたり、感染機会に心あたりがあればHIV検査を受ける。

以上、今回はHIV感染症とがんについてあなたにお伝えしました。

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