あなたはエイズよりも年間死亡者の多い感染症をご存知ですか?それは結核です。今や結核は世界で最も死亡者の多い感染症なのです。
そしてHIVと結核の重複感染は致死率が高く、とても危険です。
◇結核とは?
結核は結核菌が空気感染によって広まる感染症です。厚生労働省のホームページによると、結核菌に感染した人の10%~15%は2年以内に結核を発症するそうです。
それ以外の人たちは体内に結核菌を抱えたキャリアとなります。そしてキャリアの10%~15%は何かの理由で免疫力が低下したときに結核を発症します。
結核の症状としては、咳、痰、発熱、呼吸困難等、など風邪のような症状です。結核菌に肺以外の臓器が冒されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など身体のあらゆる部分に影響が及ぶこともあるそうです。
結核は以前は不治の病で明治初期までは労咳(ろうがい)と呼ばれていました。よく時代劇で口から血を吐いて死んでいく病人が登場しますが、あれが結核です。
現在ではストレプトマイシン他、いい薬があって治療が出来ます。また小児期に結核のワクチン、BCG注射を打つため感染することも減っています。
日本での結核患者はどのくらいいるのか、厚生労働省のホームページで調べてみました。
平成25年(2013年)のデータによると、
●新規結核患者 20,495人
●結核による死亡者 2,084人
となっていました。
私の母は現在90歳ですが、78歳のときに結核に感染しました。4ヶ月くらい入院したのですが、隔離病棟でした。結核は空気感染するので一般病棟からは隔離されます。
母を見舞いに行くのも、その病棟に入るところからマスクが必要です。病人にうつされないようにするためです。母くらいの歳で結核は命にかかわることもあり、大変心配しました。幸いにも4ヶ月で無事に退院することが出来ました。
◇世界的に見たHIVと結核の重複感染
冒頭にも書きましたが、結核菌に感染しても誰もがすぐに結核になる訳ではありません。無症候状態のキャリアの人もいます。そんな人も免疫力が低下すると体内の結核菌が活発になり発症するのです。
そしてHIV感染による免疫力低下は結核発症の引き金となります。そしてHIVと結核の重複感染は非常に危険であり、致死率が高くなります。
実際にHIVと結核の重複感染でどのくらいの人が亡くなっているか、下図をご覧下さい。
●結核で亡くなった人 150万人
●エイズで亡くなった人 120万人
●結核とエイズの重複感染で亡くなった人 40万人
実にエイズで亡くなった人の3人に1人は結核との重複感染だったことになります。
私が色々な医療サイトで調べたところ、次のことが分かりました。
●HIVに感染していると結核を発症する危険性は非感染者に比べて20倍~50倍も高くなる。
●HIVと結核の重複感染は結核の進行が早まる。
●HIVと結核の重複感染は放置したままだと確実に死に至る。
日本ではHIVでも結核でも放置したままなんてあり得ませんが、しかし世界中を見た場合治療を受けたくても受けられない人は大勢います。そうした人たちの多くが命を落としているのです。
◇日本国内におけるHIVと結核の重複感染
日本では、HIV感染者が活動性結核を発症するとエイズ患者と診断されます。活動性結核がエイズ指標疾患に指定されているからです。
平成26年(2014年)のエイズ指標疾患の発症状況を見ると、下図のようになっています。(重複感染あり)
2014年の新規エイズ患者は455人で、そのうち14人が活動性結核を発症しています。発症件数としては7番目でした。
活動性結核はエイズ指標疾患ではありますが、結核発症者全体の件数からみればHIV感染による発症はごくわずかであり、ほとんどは非感染者です。
しかし、HIV感染者が非感染者より20倍~50倍も結核を発症しやすいのもまた事実であり、結核だと診断された時にはHIV検査は必須です。
早期のHIV検査はエイズ発症を防ぎ、救命的検査となります。
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