当サイトで何度も記事にしてきたように、現在の抗HIV医療はどんどん進化しています。
かつて致死的疾患であったHIV感染症は、今では慢性疾患に近いと言われています。
そして最近、ネット上ではこんな記事が話題になっています。
◇HIV陽性者の平均余命
HIV陽性者の平均余命については、「HIV検査だけがあなたの命を救う」と言う記事で書いた通り、以前は健康な人の平均余命より10年ほど短いと言われていました。
それが、冒頭の記事によると、HIV陽性者も一般の健康な人も、平均余命は同じだと言うのです。
これはイギリスのブリストル大学の研究チームが88,500人のHIV陽性者を対象に調査した結果だそうです。
記事によると、
『2008年以降に、ウイルス量が低い状態で抗レトロウイルス薬治療(ART)を始めた20歳患者の、治療開始1年後の平均余命は78歳。つまり、感染していない人とほぼ同じだった。』
なのだそうです。
もう一度繰り返します。
『HIV陽性者の平均余命は、感染していない人とほぼ同じ』
なのです。
ただし、ここでちょっと気になるのは、
「ウイルス量が低い状態で抗レトロウイルス治療薬(ART)を始めた」
と言う部分です。
これ、つまりは条件ですね。
まだエイズを発症していない感染から早期の段階で抗HIV医療を開始出来れば、一般の人と同じ平均余命だということです。
逆に言えば、エイズ発症後の治療開始では平均余命も短くなるということです。
まさに岡真一氏(エイズ治療・研究開発センター長)がいつも指摘されている、
「早期のHIV検査は救命的検査である」
と言う言葉と一致する話です。
◇HIV感染者の累計と病変死亡者数
エイズ動向委員会のデータによると、日本国内における新規HIV感染者の累計は2015年末の時点において25,995人です。
一方、HIV感染者、エイズ患者がその後病変で死亡した場合の件数もエイズ動向委員会から公表されています。
HIV感染者の累計と、年ごとの病変死亡者数をグラフにしたものが下図です。
青い棒グラフがHIV感染者の累計数です。年々増えていき、先ほども書いたように2015年末に25,995人となっています。
一方、赤い折れ線グラフがHIV感染者、エイズ患者の病変死亡者数です。
過去には953件が報告されています。
ただ、この病変死亡者数は全数報告が義務付けられていません。従って件数は必ずしも正確ではないかも知れません。
しかし大まかなトレンドとして見ることは可能だと思います。
そうしてみると、HIV感染者の累計数がどんどん増えていく一方で、病変死亡数はこの10年ほぼ横ばいです。
普通に考えると、HIV感染者の累計がどんどん増えているのだから、それに比例して病変死亡数も増えているのかと思いがちです。
しかし、1997年頃から始まったATRと呼ばれる抗HIV治療によって死亡者は劇的に減少し、冒頭でもご紹介したように今では一般と変わらない平均余命となっているのです。
ただし、何度も繰り返しますが、
「早期のHIV検査によってエイズ発症前に治療を開始する」
このことが重要です。
HIV感染がどの段階で見つかるか。これがあなたの余命を決めます。
早期のHIV検査はエイズ発症を防ぎ、救命的検査となります。
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