HIV感染と帯状疱疹、この2つには関係があるでしょうか?それとも・・・・

ある医療サイトで、自分の恋人が帯状疱疹を発症し、もしやHIVに感染したのではないかと心配になって相談した男性がいました。その男性の相談に対して、医師の回答は・・・・

◇HIV感染と帯状疱疹

ネット上の医療相談。自分の恋人が帯状疱疹を発疹してHIV感染を心配する相談者に対して、医師の回答は次のようなものでした。

『HIV感染と帯状疱疹は関係ないと思います。でも感染していないとも言い切れません。感染を確かめるにはHIV検査を受けるしか方法はありません。』

こんな感じの回答でした。

医師の回答の中には、「帯状疱疹はただの疲れや風邪でも発症することがあります。」と書かれており、別段HIVに感染したから帯状疱疹になるというものでもないとしています。

私自身、かつて深刻なHIV感染疑惑に陥ったとき、まさに帯状疱疹を発症しており、それが深刻に悩む原因の1つでもありました。恥ずかしながら、私は国内外の風俗で遊んだあとに帯状疱疹を発症したのです。

私がなぜ帯状疱疹から自分のHIV感染を疑ったかと言えば、多くのHIV関連図書にHIV感染と帯状疱疹の関連性が指摘されていたからです。

ネットで回答された医師はHIV感染と帯状疱疹は関係ないとしていますが、逆に関係ありとする専門家も多数います。例えば、東京医科大学皮膚科の斉藤万寿吉助教授が「Visual Dermatology」(秀潤社)2011年2月号に書かれた「HIV感染に伴う皮膚疾患」の中には次のような指摘があります。

●HIV感染者が帯状疱疹を発症しやすいことは周知の事実であり、CD4数がどの段階でも発症する。

●若者で帯状疱疹を繰り返す患者や、重症な患者はHIV感染症を念頭におくべきである。

こう書かれています。CD4数とは、免疫力を測る指標でHIV感染によって低下していきます。斉藤助教授の記事によれば、帯状疱疹は特にHIV感染の初期症状ではなく、いつでも発症します。

また、国立国際医療センターの高野操氏は、「HIV感染者の早期発見と社会復帰のポイント」(医薬ジャーナル社)の中で、「HIV感染症発見の経緯」という記事を書かれています。その記事の中で、HIV感染症が見つかる前の既往疾患として帯状疱疹があげられています。

実際に2000年4月から2004年3月までにACCで診察した459人の患者について既往症を調査されています。その調査結果の中では帯状疱疹は非常に頻度の高い既往症として示されています。

つまり、HIVに感染した人が帯状疱疹を発症して、それがきっかけでHIV感染が判明した事例が多数あるのです。

このように、HIV感染と帯状疱疹には明らかな関連性があり、少なくともあなたにHIV感染の心当り、不安があって帯状疱疹を発症したら、念のためにHIV検査を受けることをお勧め致します。それはエイズ医療の専門家の指摘するところでもあります。


◇帯状疱疹の患者数は?

ここまで説明してきたように、HIV感染と帯状疱疹は非常に関連性があります。HIV感染者に帯状疱疹が多いのも事実です。しかし、だからといって帯状疱疹を発症したらHIV感染の可能性が高いと言うことでもありません。

私は自分が帯状疱疹を発症したとき、自分のHIV感染を疑いました。なぜなら、帯状疱疹は珍しい病気であって、めったなことで発症する病気ではないと思っていたからです。

でも、後になって帯状疱疹患者がどのくらい存在するのかを調べてびっくりしました。実は帯状疱疹はそんなに珍しい病気ではないのです。

ある医療サイトでは、帯状疱疹の発症患者は1年間に人口10万人に対して300人から500人とありました。日本の人口をざっくり1億2千万人として計算すると、年間患者数は36万人から60万人となります。

一方、厚生労働省のホームページに感染症患者の数を公開したデータがあります。このデータによると、2008年の10月における帯状疱疹患者は4万2千人です。単純に12ヶ月で計算すると50万4千人となって、先ほどの医療サイトの計算とほぼ合致します。

すなわち日本では1年間に50万人の帯状疱疹患者がいる訳です。

ではHIV感染者はどうでしょうか。2011年のデータを見ると新規HIV感染者の合計は1,529人です。この中で何人が帯状疱疹を発症したのかデータはありません。仮に1/3の500人が帯状疱疹を発症したとしましょう。(実際にはこんな多くないと思います。あくまで仮のお話です)

●帯状疱疹発症者 500,000人

●HIV感染による帯状疱疹発症者 500人

つまり、帯状疱疹発症者1000人に1人がHIV感染者という計算になります。この確率を見れば、先のネット相談でHIV感染と帯状疱疹は関係ありませんと回答した医師の考えも分かります。

しかし、1000人に1人を小さいとみるか、大きいとみるか、それは考え方ひとつです。日本の人口1億2千万人いて新規HIV感染者は年間1500人です。すなわち80万人に1人の割合でHIV感染者がいます。それが帯状疱疹発症者だと、1000人に1人です。800倍も感染確率が高くなります。

まぁ、今の試算はHIV感染者で帯状疱疹を発症した人を500人で計算したものであって、実際はもっと少ないと思います。

いずれにしても、帯状疱疹がHIV感染と関係あることは間違いありません。その関係を大きいとみるか、小さいとみるかです。先ほどご紹介した斉藤助教授、高野氏は共にHIV感染症、エイズついての専門家であり、お二人のご指摘通り私は帯状疱疹からHIV感染を疑うべきだと思います。


◇あなたが帯状疱疹を発症したら・・・

まず、あなたにHIV感染の心当たり、不安が少しでもあるなら、迷わずHIV検査を受けることをお勧め致します。あなたの最寄の保健所に行けば無料・匿名でHIV検査が出来ます。即日検査ならたったの1時間で検査結果が出ます。

あなたの仕事が忙しくても、保健所が少し遠くでもぜひ検査に行って欲しいと思います。なぜなら、万一あなたがHIVに感染していたら、早期発見があなたの命を救うことになるからです。

今の医学では早期にHIV感染が見つかればエイズ発症を防ぐことも可能です。めったなことではHIVに感染しませんが、可能性がゼロではありません。

なお、あなたの帯状疱疹を治療してくれる皮膚科の医師が、あなたのHIV感染までは考慮しないかも知れません。私の場合も全く考慮されませんでした。

皮膚科の医師にはあなたのHIV感染の可能性は分かりません。それが分かるのはあなたご自身です。HIV感染の心当たりがあるならぜひHIV検査を受けて下さい。例え皮膚科の医師に勧められなくてもです。

HIV感染、エイズ治療の専門家が、皮膚科を始めとする医療現場でもっとHIV感染の兆候を見逃さずに早期発見に結びつけて欲しいと指摘しているところです。

以上、今回はHIV感染と帯状疱疹について、私自身の体験も交えながら説明しました。

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