抗HIV治療の問題点の1つを取り上げてみたいと思います。抗HIV治療の一般情報としてお読み下さい。

私は自分がHIV感染疑惑に陥り、怪しい症状を連発したあげくにHIV検査を受けた経験を持っています。しかし、検査結果は幸運にも陰性であり、治療を受けることなく現在に至っています。

従って、当サイトにおける私の実体験を元にした記事はHIV検査を受けるところまでであり、治療に関する記事は全て二次情報です。専門書や医療サイトなどから仕入れた情報を記事にしています。

今回の記事もつい最近読んだ、この本からの情報です。

「本質のHIV」 岩田健太郎訳 メディカル・サイエンス・インターナショナル

この本はアメリカで医療従事者向けに出版されたHIV/エイズの本、「HIV Essentials」の翻訳本です。

 

◇HIV陽性者の医療支援

この本に出てくる、抗HIV治療の問題点とは、HIV陽性者の医療支援に関するものです。HIV陽性者の投薬が始まると、これは生涯治療になります。ずっと薬を飲み続けることなります。

この薬代が実費ベースでは月額20万円ほどかかると言われています。単純計算だと1年間で240万円、10年間で2400万円となります。健康保健を使っても3割自己負担となり、やはりそうそう払える金額ではありません。

そこでHIV陽性者に対しては1998年から免疫機能障害として身体障害者手帳の取得が出来るようになっています。この制度を利用すると重度心身障害者医療費、障害者自立支援医療、障害年金などの助成を得ることが出来ます。

今回の問題と言うのは、この身体障害者手帳の取得に関する「矛盾」です。

 

◇身体障害者手帳とは?

身体障害者手帳は、

「身体障害者福祉法に定める身体上の障害がある者に対して、都道府県知事、指定都市市長又は中核市市長が交付する。」

と定められています。

HIV陽性者の場合は、「ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害」と言う分類が設けられています。そして重度によって1級から4級まであります。

各等級は次のように決められています。

●1級
ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活がほとんど不可能なもの。

●2級
ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害になより日常生活が極度に制限されるもの。

●3級
ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により日常生活が著しく制限されるもの(社会での日常生活活動が著しく制限されるものを除く。)

●4級
ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの。

何だかとても抽象的で等級判断、難しそうですね。これを判断するのは指定医だそうです。診断書、意見書を添えて役場に申請します。

そして、問題なのはこの等級なのです。

 

◇HIV陽性者の身体障害者手帳申請

免疫機能障害には1級から4級まであるのですが、この等級によって受けられるサービスの内容が異なります。当然ながら重度の一番重い1級がもっとも多くのサービスを受けることが出来ます。

そして普通に考えると、免疫障害が進行して様々な症状が出ているほど重度の高い等級を認定されることになります。

ところが、一方で抗HIV治療は近年、早期の治療開始がより有効との見方が強まっています。

例えば、かつては免疫力の指標であるCD4数が350を切ったら治療開始、などと言われていましたが、「抗HIV治療ガイドライン 2016年3月版」では350以上あっても治療を開始した方が生存率が高く、治療効果が高いとしています。

冒頭にご紹介した「本質のHIV」ではHIV感染後の急性期から抗HIV治療を開始するメリットが書かれています。

こうなってくると、免疫障害の重度、といった観点からは軽い段階で抗HIV治療が開始されることになります。当然、身体障害者手帳の申請における等級は重度の低いものになります。

それゆえ、早期の抗HIV治療開始を拒み、より重度の重い認定が受けられるのを待つHIV陽性患者がいるそうです。早期治療開始がより有効と分かっていても、何とも苦しい決断です。

いわば本末転倒とも言えるこうした状況に対して、「本質のHIV」の訳者である岩田健太郎氏(神戸大学教授)はHIV陽性者に対する支援の在り方を身体障害者福祉法から、難病指定制度へ移す方が現状に沿っているとご意見を書かれています。

難病指定の詳細についてはここでは説明致しません。要するに、現状の身体障害者手帳の取得には早期治療開始と言う近年の治療法と矛盾する問題が存在する、と言うことです。

抗HIV治療の進歩によってHIV感染症は慢性疾患に近付き、エイズ発症を防ぐことが可能になりました。しかし、それは早期発見、早期治療が必須条件です。

何とかHIV陽性者を支援する制度も最適化へ改善されることを願うばかりです。

アイコンボタン早期のHIV検査はエイズ発症を防ぎ、救命的検査となります。

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