平成24年のエイズ動向速報値からデータをご紹介します。

2月22日に厚生労働省エイズ動向委員会より平成24年第4四半期のエイズ動向データが発表になりました。これによってすでに発表済みの第1四半期から第3四半期までのデータと合わせて平成24年通期のエイズ動向が分かりました。

ただし、データとしては速報値であり、後日正式版に更新されます。例年の傾向では更新されると新規HIV感染者、新規エイズ患者、ともに件数が増えています。

恐らく5月くらいに平成24年の正式版が発表になると思いますので、そのときには当サイトでも改めてご紹介したいと思っています。まずは現時点での速報値をご覧ください。

・・◇新規HIV感染者は横ばい状態


まずは平成24年のエイズ動向の概要を見て頂きます。前年対比でご覧ください。

項目 平成24年 平成23年
新規HIV感染者数(人) 1,001 1,056
新規エイズ患者数(人) 445 473
合計数(人) 1,446 1,529
いきなりエイズ報告率(%) 30.8 30.9

表1.新規HIV感染者とエイズ患者

ご覧頂いてお分かりのように、新規HIV感染者、エイズ患者、共に前年よりも減少しています。この結果を持って、エイズ動向委員会の岩本委員長からは、

『新規のHIV感染が増加しているというデータはなく、新規感染は横ばい状態になっている可能性がある。』

とのコメントが出されました。

新規HIV感染者、エイズ患者の推移をグラフでご紹介します。

2012年HIV感染者・エイズ患者
図1.新規HIV感染者・新規エイズ患者の推移

更に、平成24年の献血におけるHIV陽性の発見件数が以下のようになっています。

●献血件数 5,271,103 件

●HIV陽性件数 68 件

では、平成12年から平成24年までの献血件数と献血で見つかったHIV陽性件数の推移をご覧ください。

2012年献血
図2.献血件数とHIV陽性件数の推移

献血件数はここ数年、横ばい状態です。そして献血におけるHIV陽性件数は減少しています。

これは何を意味しているかと言えば、潜在的なHIV感染者が減少、もしくは横ばいである状態にあるのではないかと言うことです。

先の岩本委員長のコメントでは、「新規HIV感染者が増加している証拠は見つかっていない」という表現が使われていますが、この献血データもまたそのコメントを裏付けるものです。


・・◇感染ルートは同性間性的接触が多い


新規HIV感染者、新規エイズ患者、共に感染ルートとしては同性間の性的接触がもっとも多い感染ルートになっています。データの表現は「同性間」となっていますが、実際には100%男性同士の性的接触となっています。

感染ルートをグラフにしたものが図3、図4です。

2012年新規HIV感染者感染ルート
図3.2012年通期 新規HIV感染者の感染ルート

・・

2012年新規エイズ患者感染ルート
図4.2012年新規エイズ患者の感染ルート

図3、図4をご覧頂いてお分かりのように、新規HIV感染者、新規エイズ患者ともに性行為感染が最大感染ルーとになっています。



・・◇減らない「いきなりエイズ」


最後に「いきなりエイズ」の報告率をご紹介しておきます。「いきなりエイズ」とは、自分がHIVに感染していることに気が付かず、エイズを発症してから気付くことを言います。

そして「いきなりエイズ報告率」とは、HIVに感染したと報告された人の中で、すでにエイズを発症していた人の割合を言います。(新規エイズ患者)÷(新規HIV感染者+新規エイズ患者)×100%

なお、「いきなりエイズ報告率」とは私がかってに名づけたもので広く周知された呼び方ではありません。

あなたもよくご存知の通り、現代医学では早期にHIV感染が見つかればエイズの発症を防ぐことも可能です。従って「いきなりエイズ」発症はとても残念なことです。

では、平成11年から平成24年まで14年間の「いきなりエイズ」報告率の推移を見てください。

2012年いきなりエイズ
図5.「いきなりエイズ」の推移

図5からお分かりのように、ここ数年はずっと30%近くで横ばい状態となっています。保健所でのHIV抗体検査の受検数が減少したまま下げ止まっていることとも関係があるかも知れません。

また、「いきなりエイズ」は年齢が高くなるほど発症率も高くなっています。これはエイズの潜伏期間が数年に及び、エイズ発症年齢が高くなることも理由でしょうが、もう1つ高齢者ほどHIV検査を受けないことも理由にあるのではないでしょうか。

HIV感染の危機感が薄い、あるいは世間体を気にしてHIV検査を受けない、こうした背景があるのではないでしょうか。若い世代ほどHIV感染に対する危機感は強いように思います。

以上、2月22日に厚生労働省エイズ動向委員会から発表になった平成24年エイズ動向速報値からご紹介しました。

もっと詳しい情報が知りたいあなたはこちらから⇒『平成24年エイズ動向』

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