同性愛者のHIV感染防止活動について、「税金のムダ遣い」と批判的な意見を持つ県議がいるとニュースになっています。

このニュースはネットで大きく取り上げられているので、もしかしたらあなたもご覧になったかも知れません。

・・◇「同性愛者の感染防止は税金のムダ遣い!」


まず、ニュースで伝えられている事実を確認しましょう。各ネットの情報を集めてみると、こういうことらしいです。

5月16日、兵庫県の井上英之県議(自民党)が、県議会常任委員会の席で、こんな発言をしました。

『行政がホモの指導をする必要があるのか?』

この発言が波紋を呼んでいます。男性の同性愛者の間にHIV感染が広まっていることに対し、行政が税金を使ってその対策を行う必要があるか、と言っているのです。

同県議は発言後の取材に対して、

『偏った性嗜好(しこう)で本来ハイリスクは承知でやっている人たちのこと。他にも「がん検診の受診率向上といった重要課題がある中、行政が率先して対応する必要はない。』

と述べたそうです。

つまり、同性愛者たちはHIV感染のリスクが高いことを承知でやっているのだから、そこに税金を使う必要はない、という理屈です。

この井上県議の発言に対して、他党の議員からは当然のように「差別的で見識がなさすぎる」と批判の声が出ているそうです。


・・◇同性愛者の問題は社会全体の問題!


今回のニュースに対して、私はこう考えます。まず同性愛そのものがどうこう言う前に、同性愛者にHIV感染者が多いことは周知の事実であり、彼らの間でHIV感染が拡大している状況は決して同性愛者だけの問題ではなく、社会全体の問題なのです。

井上県議の発言は、同性愛者の問題は自分たちの住んでいる世界とは別の世界の話だ、という認識みたいですが、これは大間違いです。

ここでひとつデータをご覧頂きましょう。2013年の新規HIV感染者、新規エイズ患者の感染ルートです。(データは厚生労働省エイズ動向委員会の公開データによる)

HIV感染ルート
図1.2013年通期 新規HIV感染者の感染ルート

エイズ感染ルート
図2.2013年新規エイズ患者の感染ルート

図1、図2をご覧頂いてお分かりのように、HIV感染における同性愛者の性的接触は最大感染ルートなのです。(全て男性です)なぜ同性愛者にHIV感染が多いかと言えば、コンドームを使わないことが多い、アナルセックスは出血や小さな傷が多い、などの理由によると考えられています。

しかし、このエイズ動向委員会の「同性間の性的接触」には、「異性間の性的接触」も含むとあります。すなわち、バイセクシャルも含まれるのです。

「自分は同性愛者じゃないから関係ない」とは言ってられないのです。

更に言えば、、昨年(2013年)の11月末に発生した献血によるHIV感染も同性愛者が献血をHIV検査代わりに使ったことが原因でした。同性愛とは全く無縁の入院患者に輸血よるHIV感染が起きたのです。

このように、同性愛者の間でHIV感染が拡大し続けることは、すなわち社会全体のHIV感染リスクもまた拡大することにつながる可能性が高いのです。

・・◇井上県議の発言は問題外!


しかしまぁ、今回の井上県議の発言は極めてお粗末であり、問題外ですね。私はそう思います。それは次の2点だけとってもそう思います。

●同性愛を、偏った嗜好(しこう)と思っている。
異性を好きになるのが正常で、同性を好きになるのは異常だと認識している。こんな人が県議ですか。もしやHIV感染者に対しても偏見を持っているのでは?と疑いたくなりますね。

●同性愛者のHIV感染防止対策をすると、「がん検診の受診率向上」活動がやれないと考えている。
全くお粗末。むろん、限られた税金を効率よく使うには選択と集中も大事でしょう。しかし、政治が抱える問題は常に複数あり、どれかをやるから、どれかをやらない、というのはいかがなものでしょう。どちらもうまくやれるようにするのが政治家の手腕だと思います。

税金が足りないなら、それをどうやってカバーするか知恵を出すのが政治家の役目でしょう。それを、

『行政がホモの指導をする必要があるのか?』

などと言うようではお粗末過ぎて政治家としての役割を放棄していると思います。

あなたはいかが思われますか?

今回は、兵庫県の県議、井上英之議員の問題発言を取り上げてみました。

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