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世界のHIV感染者の情報をお届けします。
「先進国でHIV感染者が増加し続けているのは日本だけ。」
これはよく見たり聞いたりするフレーズです。では、世界的な動向としてはどうでしょうか。
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・・◇悲惨な状況は変わっていない
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国連合同エイズ計画(UNAIDS)の報告によれば2009年の世界のHIV感染者状況は以下の
通りです。
●累計HIV感染者数(子供も含む) 3,330万人
●成人感染率 0.8%
●2009年の新規HIV感染者数 260万人
●2009年のエイズ死亡者数 180万人
このようになっています。
累計のHIV感染者数は3,330万人で、2003年から2005年あたりの4,000万人から減っては
いますが、これはエイズで亡くなる人が増えて今の数値でバランスが取れているだけで、決して
問題解決の明るい方向へ進んでいる訳ではないと分析されています。
特にHIV感染者が集中するサハラ砂漠以南の国々では厳しい状況が続いています。
サハラ砂漠以南の南アフリカの国々だけでHIV感染は2,250万人にのぼり、世界のHIV感染者
の約2/3を占めます。
2番目にHIV感染者が多い地域が南アジア・東南アジアで410万人ですから、いかにサハラ
以南の南アフリカにHIV感染者が多いかお分かり頂けると思います。
下の図1をご覧ください。
15歳から49歳の成人におけるHIV感染率の高い国を示してあります。
図1.成人HIV感染率
やはりサハラ砂漠以南に感染率の高い国が多く集まっています。スワジランド、ボツワナ、レソト
などの国では成人の4人に1人はHIVに感染しています。日本ではHIV感染者が増え続けていると
いっても、日本とは桁違いの多さです。
図1の地図上ではサハラ砂漠以南の国の感染率上位4ヶ国のみ示してありますが、15位の
赤道ギニアでも5,0%となっています。
参考までにサハラ以南の国以外で成人のHIV感染率が高いのは、バハマやジブチです。
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・・◇HIV感染が深刻な南アフリカ
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南アフリカでは558万人もの人々がHIVに感染しています。人口は世界のたった0.7%しかないのに、
HIV感染者は17%もいるのです。
このうち、53%の293万人は出産年齢とされる、15-49歳の女性です。
すなわち、南アフリカにおけるHIV感染者の2人に1人は出産年齢の女性であり、母子感染が深刻
な状況にあります。
南アフリカのHIV感染には貧困や男女差別などの背景があり、ズマ大統領は向こう5年間で
感染者を半減させる目標をかかげ施策を打ち出しています。
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・・◇日本の現状は?
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では、最後に日本の現状を説明しておきます。日本におけるHIV感染者、エイズ患者の累計は
1985年から2010年までの合計で18,447人になります。
(厚生労働省エイズ動向委員会データによる)
また、2010年の新規HIV感染者は1,075人、エイズ患者は469人となっています。何度も
書きますが日本ではHIV感染者は増加傾向が続いています。
日本の感染者数は世界的に見れば少ないと言えるのでしょうが、今後も増加が続くようであれば
楽観視はできないと思います。あなたはどう思いますか?
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