当サイトでは主にHIV感染症に関連する症状についての情報発信を行っています。

今回はエイズノイローゼと強迫性障害という、ちょっといつもとは異なる視点からのお話です。HIV感染症に関連するコラムとしてお読み下さい。

 

◇相談サイトから

私は当サイトを運営していることもあって、ネット上でHIVやエイズに関連する相談や質問を常時見ています。例えばYAHOO!の知恵袋や教えて!gooなどのサイトですね。

更に有料の登録制の健康相談サイトなども見ています。

どのサイトも、事情こそ違うものの

「私はHIVに感染していないでしょうか?」

と言う質問、相談が圧倒的に多くなっています。まぁかつて私自身も深刻なHIV感染不安があって何回も書き込みしていた覚えがあります。

ところで、有料の登録制サイトは質問や相談の回答を現役の医師が行います。むろん、医療行為は出来ないのですが、一般的なアドバイスと言う形で回答をしてくれるのです。

この医師が回答するサイトには、無料の知恵袋や教えて!ではほとんど見ることのない相談が寄せられています。

それはいったい、どんな質問、相談だと思いますか?

実は・・・

強迫性障碍者の方からの質問、相談が多数寄せられています。

これは私の推測ですが、相談内容からして無料サイトでは冷やかしや人格攻撃みたいな回答がついてしまうからではないでしょうか。

その点、医師の回答なら冷やかしの心配がありません。専門的なアドバイスが期待できます。(実際には回答する医師もピンキリで、中にはひどい回答もあります。)

 

◇強迫性障害者のHIV感染の悩みとは

ではいったいどんな質問なのか、その一部をご紹介しましょう。

なお、質問者、相談者が強迫性障害者であることは、ご本人の申告によるものです。自ら病名を名乗った上で相談されています。

事例1.何度HIV検査で陰性になっても不安が消えず、ノイローゼ状態

この相談者は以前風俗で働いていた経験のある20代の女性です。強迫性障害を患っているそうです。現在は風俗の仕事もやめて結婚、出産を控えているそうです。

それで、保健所や病院で何度もHIV検査を受けています。結果はすべて陰性なのですが、以前の仕事が頭から離れず、検査結果を信用できずにいます。

このように何度HIV検査を受けて陰性になっても不安が消えないのは典型的なエイズノイローゼの症状です。

質問内容は、「検査結果を信用しても大丈夫でしょうか?」と言うものです。何しろ4回も5回も検査で陰性が出ているので、医師も「大丈夫です、安心して下さい。」と回答するのですが、なかなか信じることが出来ません。

エイズノイローゼの前に強迫性障害があるので、まずはそちらを治療しないことには安心出来る日はやってこないと思います。

 

事例2.タバコからHIVが感染する不安

この方もご自分で強迫性障害の治療中だとカミングアウトされています。20代の女性なのですが、友人がどこかで拾ったタバコをもらって吸ったそうです。

もしも落とした人がHIV感染者だった場合、そのタバコからHIVが感染する恐れはないかという相談です。

これは医師に質問するまでもなく、HIVが感染する可能性はゼロです。でも、やはり強迫性障害ゆえの不安なのでしょうね。

 

事例3.自分の留守中にHIV感染者が侵入したら・・・

今度は30代の女性です。彼女も強迫性障害の治療中です。この女性の不安は自分が留守中にHIV感染者が侵入して、家の中にウイルスをばらまいたら感染するのではないか?と言う相談です。

こうなるともう、回答する医師も困ってしまうと思うのですが・・・。相談する方はいたってまじめ、本気なのです。

 

事例4.歯磨き粉の中にHIVが・・・

今度は自分で強迫性障害だと思っているだけで、まだ医師の診察は受けていないという20代の女性からの相談です。日常生活の中で、色んなものにウイルスや感染者の血液が入っているような気がして怖いという相談です。

例えば毎日使う歯磨き粉も、HIVが入っているのではないかと不安になってしまうそうです。

この方もまずは強迫性障害の専門医の診察を受けた方がいいですね。回答者もそれを勧めていました。

 

事例5.トイレの便座からHIV感染

今度の方も20代女性でご自分で強迫性障害を疑っています。まだ専門医の診察は受けていません。この女性は、公衆トイレを使った後で、便座に前に使った人の血液らしきものがうっすらついているのに気付いたそうです。

もしもその人がHIV感染者だったら、その血液にもウイルスが存在するはずで、それが自分のお尻の荒れた肌や傷から侵入して感染するのではないと心配しているのです。

ネットで相談する前に、どこかのエイズ相談窓口で電話相談もしたそうで、「心配ない、可能性はほとんどない。」と回答されたけど安心出来ないのだそうです。

このトイレの便座からのHIV感染を心配する人はけっこう多くいます。強迫性障害を自覚していない人でも同じ質問、相談を寄せる人を過去に何人も見ています。

HIV感染者の血液、体液が便座にべっとり付着して、時間をおかずにすぐその上に傷のある皮膚を接触させたら・・・。それは感染の可能性をゼロとは言えないかも知れません。

しかし、現実にそんな状況はあり得ないので、それが心配でたまらないというのは、やはり一度専門医に診てもらう方がいいですね。

回答した医師も心療内科や精神科での受診を勧めていました。

 

◇HIV感染の正しい知識を知る

強迫性障害を持つ人は、いくら理屈で安全だと説明されても納得出来ません。HIV検査を繰り返し受けて陰性になっても不安が消えないのです。

あるいは常識的には起こりえない状況を心配したり不安に思います。これらはいわゆるエイズノイローゼであり、その背景には強迫性障害があります。

これはもう、心療内科、精神科の専門医に診察してもらうしかありません。

しかし、強迫性障害がなくてもあり得ない感染ルートを不安に思う人はいます。例えば食器や食材、衣類や歯ブラシ、カミソリなどからの感染です。

確かに歯ブラシやカミソリはHIV感染者の血液が付着していれば可能性はゼロではありません。また、HIVに限らず他の感染症でも、感染の可能性があります。

でも、血のついた歯ブラシ、血のついたカミソリ、使いますか?普通はあり得ませんよね。むろん、衛生面から他の人と共有しないことは大事なことです。

しかし、基本的にHIVは日常生活からは感染しません。どんな場合に感染するのか、正しい知識と情報を持つことは重要です。

感染ルートの知識と感染の理屈が分かっていれば無用な心配、不安を持つこともなく安心できるはずです。

どうしても不安が消えないのなら、HIV検査を受けることです。検査結果が信用できないのは、今回ご紹介した例のように他に問題があるかも知れません。

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