HIV感染の不安はHIV検査を受けるまで、いつまで経っても消えることがありません。
HIV感染の可能性がある行為を経験した人は、それ以降ずっとHIV感染の不安に悩まされることになります。発熱や頭痛、リンパ節の腫れなどが出るたびに、「もしかしたら・・・」と不安が大きくなります。
また仮に症状が何も出なかったとしても無症候なだけかも知れず、感染していない証拠にはなりません。症状の出る、出ないにかかわらずいつまで経ってもHIV感染の不安が消えることはありません。
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・・◇HIV感染の不安に怯える女性
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当サイトで何度も書いていますが、私は有料の医療相談サイトに会員登録しています。理由は私が生活習慣病、慢性疾患を患っているからです。有料サイトで治療に関する情報収集を行っています。
そのサイトではありとあらゆる病気の相談が可能です。そして回答してくれるのは現役の医師です。ネットでのやり取りだけなので医療行為は出来ません。診察の類は不可です。あくまでも相談のみ可能です。すなわち相談した結果については全て自己責任です。
まぁ、ネットの書き込みだけで診察は無理でしょう。患部の画像データや、検査データの添付でもあれば診察も可能かも知れませんが。
その医療サイトでは性感染症に関する相談、質問も可能です。そして最も相談件数が多いのはHIV、エイズに関するものです。(ちなみに2番目に多いのはクラミジア、3番目がカンジダです)
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つい最近もHIV感染に関する質問が書き込まれていました。
相談者は40代の女性です。HIV感染の可能性がある行為の後、下痢、吐き気、食欲不振、寝汗などの症状があり、体重も激減したそうです。病院に行っても対処療法の薬しか出してもらえず、いっこうに回復しないのだそうです。
そこで、
「もしかして、HIV感染では・・・」
と不安になって相談した訳です。
確かに下痢、吐き気、寝汗、体重減と並べるとHIV感染症の可能性を疑わせるものです。ただ、その相談した女性がHIV感染の可能性がある行為を行ったのはもう2年、3年も前のことです。
ご本人はいっこうに回復しない症状にかなり参っているご様子で、強くHIV感染の不安を持っています。また相談文の中にも自分の行為を悔いているフレーズがあります。
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・・◇いつまで経っても消えない不安
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私自身が過去に強いHIV感染疑惑を経験しているのでこの相談女性の心境はよく分かります。私もネットの相談サイトに随分書き込みを繰り返しました。
でも、冷静に考えるとそんなに不安になる必要はありません。下痢も吐き気も寝汗も食欲不振も、別にHIV感染症特有のものではないからです。
むろん、そんな症状がいくつも出てきて長期間続いているのには何か原因があるでしょう。仮にHIVに感染していなくても別の感染症かも知れないし、慢性疾患かも知れません。あるいは精神的なストレスが原因かも知れません。(いわゆる自律神経失調症です)
この女性が本当にお気の毒だと思うことは、2年も3年も前の行為によって未だに悩み、苦しめられていることです。単に下痢や吐き気の症状だけに苦しんでいるのではないはずです。
HIVに感染したかも知れないという不安。何てバカなことをしたんだという自己嫌悪。こうした感情が苦しめるのです。私の場合もそうでした。
何しろHIV感染からエイズ発症までの潜伏期間は長いです。近年、潜伏期間が短くなっていると伝えられていますが、それも個人差のあることですから、長い人は10年以上の場合もあります。
従って、相談者の女性は今のままだと何年もずっと悩み、苦しみ続けることになります。
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・・◇全ての質問に対する答えは1つ
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こんな深刻な相談者に対して医師の回答はこうです。
『不安があればHIV検査を受けてください。』
たったのこれだけ、これでお終いです。他に何のコメントもありません。
これはもう、何度もこのサイトで書いてきました。HIV感染の不安はHIV検査を受ける以外に解決方法は存在しません。相談者がいかなる理由、いかなる状況を経て不安を持つに至ったにせよ、その解決策はたった1つだけ。HIV検査を受けることなのです。
今回ご紹介した女性の場合は、恐らくHIV感染が怖くて検査を受けていないのだと思います。もし、検査結果が「陽性」だったら・・・。そう思うと怖くて保健所や病院に行く勇気が出ません。かつての私が全くそうでした。
でも、HIV検査を先延ばしにしても本人にとってプラスになることは何もありません。「いきなりエイズ」を発症するリスクが増すばかりです。
確かに日本では新規のHIV感染者が増え続けています。しかし、その絶対数は年間に1,500人ほどであり、めったなことではHIVに感染しないのです。
相談者のように下痢や吐き気や寝汗を訴える人の数はそれこそ何万人といることでしょう。しかしそのほとんどの人はHIVには感染していません。
私だって全身の発疹、帯状疱疹、発熱、頭痛、下痢などが続きましたが、勇気を振り絞って受けたHIV検査は「陰性」でした。だから自分でかってにHIVに感染していると思い込むのは間違いです。
かといって、HIV感染に対して全く無関心、無警戒なのも危ないです。HIV感染の可能性は小さくてもゼロでない以上万が一ということもあり得ます。
自分だけは絶対にHIVには感染しない、大丈夫だと信じている人がいます。しかしエイズ治療の専門家の本を読むと、「いきなりエイズ発症者の多くは、まさか自分が・・・と絶句されます。」といった記事が沢山出てきます。
今回のネット相談者のように自分のHIV感染リスクに敏感な人は全く無関心の人よりはずっと危機管理が出来ています。ただ、余りに心配し過ぎてHIV検査を受けられないのは困ります。
私の場合もHIV検査が怖かったのですが、最後に検査に踏み切れたのは、
「自分が最も恐れることはHIV検査で陽性と判定されることではない。HIV検査を受けないままいきなりエイズを発症することだ。」
このことを悟ったからです。何としても命が助かりたいと思ったからです。いくら薬でエイズ対策が進んだとは言え、今でもエイズ発症前の治療開始の方がその後の生存率は高いのです。
もしもあなたが今、今回例にしたネット相談の女性のようにHIV感染疑惑に悩んでいるとしたら、どうか早くHIV検査を受けてください。
そうしないとあなたのHIV感染疑惑、不安はいつまで経っても消えることがありません。風邪をひいたり、体調不良を起こすたびに「もしかして・・・」と更に不安が増大するばかりです。
早期のHIV検査はあなたにとって救命的検査になるかも知れないことを忘れないでください。
■「もしかして・・・」 HIV感染が不安になったら迷わず検査。自宅でHIV検査が出来ます。
■HIVと最も重複感染が多いのが梅毒、B型肝炎。症状がより重症化することがあります。
・STD研究所 STDチェッカー TypeO(男女共通)
HIV・梅毒・B型肝炎が同時に検査できます。
■検査キットの信頼性についてはこちら⇒検査の信頼性について
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