今回は、HIVに感染した初期に見られる皮膚疾患を取り上げてみたいと思います。
HIVに感染した患者の90%には何等かの皮膚疾患が現れると言われています。
これは私がこれまで読んできたHIV、エイズ関連の本や公的医療サイトなどでも多くの記事が掲載されており、間違いないと思います。
しかし、ひと口にHIV感染の皮膚疾患と言っても様々です。
当サイトでも私が調べた皮膚疾患のあれこれを記事にしてきました。
今回はそのおさらいです。
◇私の体験
そもそも現在私が当サイトを運営しているきっかけは、私自身が深刻なHIV感染疑惑に陥った体験でした。
その疑惑の中心にあったのが、原因不明の発疹と、生まれて初めての帯状疱疹でした。
まさにどちらもHIV感染初期に見られる皮膚疾患だったのです。
恐らく、私と同じように自分の皮膚疾患によってHIV感染を不安に思った人は大勢いることでしょう。
むろん、実際にはHIVに感染しなくても皮疹は出るし、帯状疱疹も珍しい病気ではありません。
でも、自分の過去の行為にHIV感染の可能性を認識している人にとっては深刻な悩みとなります。
そう、かつての私がそうであったように。
では、ここで改めてHIV感染症の初期に見られる皮膚疾患をまとめてみましょう。
◇HIV感染初期にみられる皮膚疾患
私も色々な本や医療サイトを調べてきました。どの本でもほぼ同じような説明がされています。
例えば、「HIV/AIDS患者のトラブルシューティングとプライマリ・ケア」(岩田健太郎 南山堂)によれば、
この2つが感染初期の皮膚疾患としてあげられています。
また、国立感染症研究所のホームページには、
もHIV感染初期の皮膚疾患の1つとして載っています。
この、急性期皮疹、帯状疱疹、口腔カンジダの3疾患は多くの本、医療サイトで感染初期の皮膚疾患として紹介されています。
もっとも、医師の中には帯状疱疹とカンジダは免疫力低下が進行してから発症する皮膚疾患であり、HIV感染初期には見られないとする見解の人もいます。
確かに帯状疱疹、カンジダの発症条件はどちらも免疫力低下であり、感染初期のまだ免疫力低下が進行していない時期に出るのかなと私も疑問に思います。
しかし、今紹介した本や他の専門書、医療サイトにも確かに初期の皮膚疾患として帯状疱疹、口腔カンジダが出ています。
なぜ感染初期に現れるのか理由は不明ですが、現実には発症するようです。
しかし、今あげた3疾患とも別にHIV感染症特有の皮膚疾患ではありません。
非感染者でもごく普通に発症することがあります。
帯状疱疹は私も発症したことがありますし、友人や知人の中にも患者がいました。
私はいつも最寄りの私立図書館を利用するのですが、そこの健康関連本コーナーを見ると、帯状疱疹に関する本が何冊も並んでいます。
そのくらい帯状疱疹はありふれた病気です。
急性期皮疹も、ただの蕁麻疹と見た目の区別は難しいです。私の場合も結局、医師に診てもらって蕁麻疹と分かりました。
蕁麻疹はある日突然、訳もなく発症することがあるので、HIV感染に心当たりがある身としてはパニックになります。
どうしても悪い方に考えてしまいます。
一方、口腔カンジダは帯状疱疹や皮疹などに比べると見かける頻度は低いかも知れません。
私自身はむろん、私の周囲でも患者を見たことがありません。
ただ、カンジダ菌は常在菌であり、免疫力低下によって見られるありふれた日和見感染症ではあります。
ありふれたと言えば、口腔カンジダより膣カンジダ症の方が患者は多いかも知れませんね。
女性にとっては悩ましい病気ですが、こちらも免疫力低下で発症し、何度も再発を繰り返す人が大勢います。
しかし膣カンジダ症はHIV感染初期に見られる疾患としては本にも医療サイトにも出てきません。
HIV感染初期に見られる口腔カンジダ症、そしてエイズ指標疾患としての、食道、肺、気管支などのカンジダ症が登場するだけです。
◇HIV感染初期の後に見られる皮膚疾患
先ほどはHIV感染の初期に見られる皮膚疾患を3つご紹介しました。
では、HIV感染初期から後に見られる皮膚疾患にはどんなものがあるか、「HIV/AIDS患者のトラブルシューティングとプライマリ・ケア」からご紹介しておきます。
なお詳しくは当サイトのこちらをご覧ください。
HIV感染初期の後から見られる皮膚疾患として以下のようなものがあります。
●二期梅毒(HIVとの重複感染が多い)
●ヒストプラズマ症 CD4値 150μ/L以下で発症しやすい。
●抗酸菌性皮膚病変
●ヒトパピローマウイルス感染による皮膚病変
●伝染性軟属腫
●クリプトコッカス症
●ペニシリウム感染症
●単純ヘルペスウイルス感染による皮疹
●サイトメガロウイルス感染による病変
●ブドウ球菌性膿痂疹(のうかしん)
●疥癬
●カポジ肉腫
●細菌性血管腫症
●ブドウ球菌性毛嚢炎(もうのうえん)
●好酸球性毛嚢炎
●脂漏性湿疹
●尋常性乾癬
●白癬
とまぁ、非常に多岐にわたる皮膚疾患が現れます。
HIV感染初期にしろ、その後にしろ、こうした皮膚疾患はHIV感染症特有の症状ではありません。
他の要因でも発症することがあります。
仮にあなたに何からの皮膚疾患が現れてもただちにHIV感染を疑う必要はありません。過剰な心配も不要です。
しかし、あなたご自身にHIV感染の心あたり、不安があるなら、その場合は速やかにHIV検査を受けて下さい。
特に皮疹、口腔カンジダ、帯状疱疹はHIV感染初期に多い皮膚疾患なので、早期のHIV検査を受ける動機づけになります。
例えあなたを診察した皮膚科の医師がHIV検査を勧めなかったとしても、あなたの判断で検査を受けて下さい。
まさに「HIV/AIDS患者のトラブルシューティングとプライマリ・ケア」の中でプライマリ・ケアがHIV感染を見逃すリスクが書かれています。
あなたを診察した皮膚科の医師がHIV感染まで配慮してくれる保証はありません。
早期のHIV検査はエイズ発症を防ぎ、救命的検査となります。
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