細菌は目に見えないだけで、あなたの皮膚、口の中、腸の中など体中にいます。
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・・◇細菌の登場ははるか太古の昔
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「ウイスル・病原菌」(西東社)によれば、細菌が地球上に登場したのは今から約38億年前です。
いったい、それがどのくらい前のことなのか、図1をご覧下さい。
地球誕生を24時間前として、細菌の登場、植物の誕生、恐竜の登場、そして人類の祖先である
アウストラロピテクスの登場がいったい、どのくらい前になるかを示した図です。
図1.細菌の誕生
図1をご覧頂くと、いかに細菌が古くから存在したか、お分かり頂けると思います。
38億万年前に登場した細菌は、今や地球上に5×10の30乗個と言う、気の遠くなるような数
存在しているのです。
何しろ細菌はあなたの体にも100兆個以上棲みついているのですから、目に見えないだけで
あなたの周囲も私の周囲も細菌だらけなのです。
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・・◇細菌で発症する感染症
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まず、細菌によって発症する感染症にはどんなものがあるかをご紹介しましょう。
合わせてウイルスや真菌(カビの一種)によって発症する感染症もご紹介します。
表1.細菌によって発症する感染症
病名 | 分類 | 病原菌 |
クラミジア感染症 | 細菌 | クラミジア・トラコマティス |
淋菌感染症 | 細菌 | ナイセリア・ゴノローエ(淋菌) |
ヘルペス | 細菌 | 単純ヘルペスウイルス |
梅毒 | 細菌 | トレポネーマ・パリズム(梅毒トレポネーマ) |
赤痢 | 細菌 | 赤痢菌 |
ジフテリア | 細菌 | ジフテリア菌 |
結核 | 細菌 | 結核菌 |
コレラ | 細菌 | コレラ菌 |
腸管出血性大腸菌感染症 | 細菌 | O157・O111など |
HIV感染症(エイズ) | ウイルス | HIV(ヒト免疫不全ウイルス) |
尖圭コンジローマ | ウイルス | ヒトパピローマウイルス |
成人T細胞白血病 | ウイルス | ヒトT細胞白血病ウイルス |
日本脳炎 | ウイルス | 日本脳炎ウイルス |
エボラ出血熱 | ウイルス | エボラウイルス |
インフルエンザ | ウイルス | インフルエンザウイルス |
カンジダ症 | 真菌 | カンジダ・アルビカンス |
ニューモシスチス肺炎 | 真菌 | ニューモシスチス・イロヴェチ |
トリコモナス症 | 原虫 | トリコモナス原虫 |
マラリア | 原虫 | マラリア原虫 |
アメーバ赤痢 | 原虫 | 赤痢アメーバ |
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いかがでしょうか。普段、何となく口にする感染症の名前ですが、表1のように、その原因
は様々です。
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・・◇細菌はこうして増えていく・・・
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細菌は栄養を吸収するとどんどん成長します。もとの大きさの倍くらいまで成長すると、細胞
分裂を起こして2つの細胞に分かれます。図2をご覧下さい。
2つに分裂した細胞は、 またそれぞれが2つに細胞分裂します。こうやって、2の二乗のペース
で細胞分裂を繰り返し、増殖していくのです。
たった1つの細菌は、24時間後には1000万個に増えています。
図2.細菌の増殖
このように爆発的に増殖していく細菌の治療には抗生物質が使われます。抗生物質は細菌が
増殖するのを阻害し、数増えるのを防ぎます。
増殖出来なくなった細菌はやがて人間の免疫細胞によって駆除されてしまいます。
あるいは、抗生物質の中には直接細菌を殺す働きをするものもあります。
以上、細菌についてのお話でした。
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