HIVとエイズはどう違う?

HIVとエイズって、どう違うの?

あなたは正確に答えられますか?

世間一般においても、HIVとエイズの定義を正しくとらえて、正確な使い分けが出来てる
訳ではありません。

至るところで間違った使い方、2つをごっちゃまぜにした使い方が見られます。
まぁ、多くの場合は特別それで大きな問題になることもありません。

どちらかと言えばエイズと表現した方が分かりやすいのか、本来HIVと表現すべきところを
エイズと表現していることがあります。

例えば、次の5つの表現はHIV、エイズと言う単語の使い方として正しいでしょうか、間違い
でしょうか?

もし、間違いならどこが間違っているでしょうか。

あなたはお分かりですか?

●第1問 エイズウイルス

●第2問 HIVウイルス

●第3問 エイズに感染する

●第4問 エイズ検査

●第5問 エイズで死ぬ

いかがですか?

どれも普通に見かける表現ではありませんか?

さて、この中に間違いがいくつあるでしょう。

正解は最後に解説付きでお見せするとして、まずはHIVとエイズの定義からお話します。

何となくイメージは分かるけど、正確には言えない、そんなあなたが多いのではないで
しょうか。

◇HIVってなに?

HIV=ヒト免疫不全ウイルス(ヒトめんえきふぜんウイルス)
のことです。英語では、

Human Immunodeficiency Virus=HIV

と略します。つまり、HIVはウィルスの名前です。

あなたが良く知っている、インフルエンザウイルスとか、胃腸炎を起こすノロウイルスとか、
そういった病気を起こすウイルスの仲間です。

◇エイズってなに?

AIDS=後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)

何やらややこしい長い名前ですが、これを英語では、

Acquired Immune Deficiency Syndrome=AIDS

と表記されます。

で、どう言う意味かと言うと、後天的に、免疫不全になって引き起こされる、症候群、
すなわち病気の集まりのことです。

◇HIVとエイズの関係は?

あなたがHIVに感染すると、あなたの体内でHIVは増殖します。同時に、あなたの免疫機能を
次々に破壊していきます。

すると、健康な人なら免疫力で問題なく退治出来る病原菌も、あなたはHIVに感染して免疫
機能が低下しているせいで退治することが出来ません。

そのため、あなたは色んな病気にかかってしまうのです。

現在、エイズ指標疾患として23種類の疾患が指定されており、HIVに感染した人がどれか
1つを発症したときにエイズ患者と認定されます。

つまり、HIVに感染しただけではエイズ患者ではありません。

HIV感染によって免疫力が低下して、エイズ指標疾患のどれか1つでも発症した段階で初めて
エイズ患者となるのです。

従って、エイズとは何か単独の病気、症状を指す言葉ではありません。

先ほどもエイズの意味をご紹介しましたが、あくまでも免疫不全によって発症する「症候群」で
あって、複数の病気の集まりなのです。(現在は23種類)

さて、HIVとエイズの違い、お分かり頂けましたか?

もう一度だけ繰り返します。

HIVはウイルスの名前であり、エイズはHIV感染によって発症する、
いくつかの病気の集まりです。

では、ここで冒頭の質問の答えと解説です。

●第1問 エイズウイルス
×:間違いです。エイズは「症候群」であって、ウイルスではありません。

● 第2問 HIVウイルス
×:HIVでウイルスまで含まれています。HIVウイルスと書くと、ウイルスを意味する言葉が
2つ重なる重語表現となってしまいます。

「後で後悔する」、「馬から落馬する」みたいな。←これ、おかしいのお分かりですよね?

●第3問 エイズに感染する
×:感染するのはエイズではなく、HIVです。HIVがウイルスです。

●第4問 エイズ検査
×:検査するのはHIVに感染しているかどうかです。HIV検査が正解です。

しかし、保健所などでもエイズ検査として表記しているケースが多数あります。
この方が分かりやすいからでしょうけど、使い方としては間違っています。

●第5問 エイズで 死ぬ
×:先ほども説明しましたが、エイズは単独の病気や症状を意味する言葉ではありません。
エイズで死ぬのではなく、エイズ関連疾患で死ぬのです。

例えば、ニューモシスチス肺炎、カポジ肉腫などのエイズ指標疾患が重症化して死に
至るのです。

でも、エイズで死ぬ、と言う表現もごく普通に使われています。医療の専門家ではない
私たちが使う範囲ではそれほど問題になることもないでしょう。

と言う事で、5つの質問、全て間違いでした。

細かい表現方法はともかくとして、ここであなたに知っておいて欲しいのは、

HIVに感染したからと言って、ただちにエイズ患者ではない

と言うことです。

これは非常に重要なことです。

なぜなら、現代医学ではHIVに感染してもエイズ発症を防ぐことが可能になっているからです。
かつてのように、HIV感染⇒エイズ発症⇒死、といった図式ではありません。

HIVに感染しても、エイズ発症前に検査で分かればエイズを未然に防ぐことが出来る、
このことを覚えておいて下さい。

■この記事のポイント
HIVはウイルスであり、エイズはHIV感染によって発症する「症候群」である。

■あなたがHIV検査を先延ばしにすると危ない3つの理由とは?

「生存率」・「いきなりエイズ」・「潜伏期間」 3つのキーワードとデータが物語るエイズのリスク。

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