HIV・エイズの症状>免疫再構築症候群

免疫再構築症候群とはいったい何でしょうか?免疫不全から回復するときに見られる症状とは?

当サイトでは、HIV感染症の症状と検査について色々な情報をあなたにお伝えしています。しかし、HIV感染症の症状といっても、感染初期の急性期に現れる症状が主な内容です。

私自身がHIV感染の不安があって、HIV感染初期に見られる症状を連発した経験があります。そのとき、HIV検査が怖くてどうしても保健所に行くことが出来ず、3ヶ月間悩み続けました。

そうした私の経験から、HIV感染の不安があるあなたに、勇気を出してHIV検査を受けて欲しくてこのブログを運営しています。

従って、エイズ発症後の症状については積極的に記事にしようとは考えていません。医療の専門家でもない私が間違った情報を発信してもいけないし、ブログ運営の目的からも外れると考えます。

ただ、一般的な知識として関心のある内容は、それほど深くは掘り下げずに記事にしようと思います。それはHIV感染症の全体像を知るのに役立つと思うからです。

あなたがHIV検査を受けるお役には立てないかも知れませんが、HIV感染症をより理解するには役立つと思います。今回の記事もそんな内容の1つです。

◇免疫再構築症候群とは?

厚生労働省がエイズ対策事業として運営している『抗HIV治療ガイドライン』というサイトがあります。この中で私はとても不思議な記事を見つけました。それが「免疫再構築症候群」です。

「免疫再構築症候群」とは、その名の通り、HIV感染者の免疫力が治療によって復活し、再構築するときに現れる様々な病状を言います。

HIVに感染して、どんどん免疫力が低下してくると、あるレベル以下に落ちないように抗HIV治療を開始します。この時点では、すでに何らかの病状が現れているかも知れないし、まだ症状は出ていないけど治療を開始することもあります。

そして抗HIV薬の投与が始まると、急激にHIV感染者の体内からウイルスが減少し、反対に免疫細胞が増加していきます。これが免疫再構築です。こうした治療を開始した数か月後に、日和見感染症を発症したり、再発したり、悪化したりすることがあります。これが免疫再構築症候群です。

なぜ、免疫力が復活すると病状が現れるのでしょうか。普通に考えたら不思議ですよね。免疫力こそ病原菌をやっつけてくれる一番頼りになる味方ではありませんか。それが再構築されるというのは、本来喜ぶべきこと、大歓迎すべきことのはずです。

しかし・・・そこには人間の持つ免疫システムの不思議がありました。素人の私が理解できる範囲でも驚きの秘密があったのです。

◇免疫再構築症候群の診断基準

『抗HIV治療ガイドライン』によれば、免疫再構築症候群は次の要件を満たしたときに判定されます。

1.HIVに感染していること

2.ART(抗HIV治療)を実施していること
●治療前値よりもHIV-1 RNA量が減少していること(体内のウイルス量が減っていること)
●治療前値よりもCD4プラス細胞が増加していること(免疫力が回復傾向にあること)

3.炎症反応に矛盾しない症候であること

4.臨床経過が以下のことで説明できないこと
●すでに診断されている日和見感染症の予測される経過
●新に診断された日和見感染症の予測される経過
●薬剤の副反応

以上の要件が全てあてはまるとき、免疫再構築症候群と診断されます。この中で、3番目の項目だけ私にはよく意味が分かりません。

実際に、この免疫再構築症候群を発症する人がどのくらいいるかと言えば、抗HIV治療例全体で、16.1%の患者に発生しているそうです。

◇免疫再構築症候群の原因

免疫再構築症候群はなぜ起きるのでしょうか?この理由はとても難しくて、ちょっと理解できません。私なりに理解した範囲であなたに説明してみたいと思います。

あなたも私もHIVに感染すると体内でウイルスが増加すると同時に免疫細胞が破壊されて減っていきます。そのため、免疫力が低下して体内に侵入してきたウイルスや細菌を攻撃することができず、様々な感染症にかかります。これが日和見感染症です。

私たちの免疫力を測る指標として、CD4値があります。これはCD4陽性リンパ球という免疫機能の中枢細胞の数を示します。あなたが健康なら、CD4は700から1300くらいあります。

ところがHIVに感染するとCD4陽性リンパ球はHIVによって破壊され、どんどん減少していきます。それは免疫力の低下を意味します。現在の抗HIV治療ではCD4350をめどに、これ以上低下しないよう抗HIV治療を開始します。

抗HIV治療が開始されると体内でHIVの増殖が止まり、次第に減少していきます。HIVの減少と同時にCD4陽性リンパ球が増え始めます。この他にもマクロファージ、NK細胞と呼ばれる免疫細胞も機能し始めます。

要するにHIVによって破壊されていた免疫機能が再び機能を始めるようになるのです。すると、体内に存在していた病原微生物、すなわちウイルスや細菌などに対して、復活してきた免疫細胞が攻撃をしかけます。こうして始まるウイルス、細菌と免疫機能との戦いによって起きる炎症反応が免疫再構築症候群なのです。

何だかちょっと分かりにくいですよね?私はこの記事を読んだとき、ウイルス性肝炎を思いだしました。B型肝炎とか、C型肝炎とかありますよね。こうしたウイルス性肝炎は、ウイルスが肝臓の細胞に侵入しただけでは発症しません。そのウイルスを免疫細胞が攻撃して、肝臓の細胞ごと破壊して初めて発症するのです。

何となく免疫再構築症候群も似たイメージだと思いました。インフルエンザで高熱が出るのも、ウイルスと免疫細胞が戦って発熱しているんですよね。これも同じようなことではないでしょうか。

◇どんな病気を発症するのか?

では、免疫再構築症候群によって発症する病気にはどんなものがあるのでしょうか。具体例を見てみましょう。『抗HIV治療ガイドライン』によります。

●帯状疱疹

●非結核性抗酸菌症

●サイトメガロウイルス感染症

●ニューモシスチス肺炎

●結核症

こうした症例が主に報告されています。

◇免疫再構築症候群の対処方法

『これでわかるHIV/AIDS診療の基本』(南江堂)によれば、免疫再構築症候群が発症した場合には、抗HIV治療を継続するのが原則だそうです。ただし、その症状が深刻で生命の危機に及ぶような場合には中断することもあります。

この免疫再構築症候群についてはまだ分かっていないことも多くて、ガイドラインとして推奨できる項目は限られているそうです。


以上、抗HIV治療によって現れる「免疫再構築症候群」について説明しました。

HIV・エイズの症状>免疫再構築症候群

■自覚症状なし!あなたの不安を解消するのはHIV検査だけです。
■STDチェッカータイプJ(男女共用)
あなたの自宅でいつでもHIV検査が可能です。早期のHIV検査は救命的検査です。

■HIV・梅毒・B型肝炎!重複感染でより重症化することがあります。
■STDチェッカータイプO(男女共用)
HIV・梅毒・B型肝炎の3種類を同時検査。重複感染が多い感染症です。

■この検査の信頼性(郵送検査認定事業者とは?)

■実際に使った人の声(6372件の声)